『大江健三郎全小説 11』(全 15 巻)

『大江健三郎全小説 11』(全 15 巻)


書籍情報
書籍ID b343
著者名 大江健三郎
出版者 講談社
出版年月日 2019(令和1)年7月10日
頁数、判型 総722頁、A5判
構成 本扉、目次 pp.1-3、中扉、本文pp.7-675、「青年の夢想と酷たらしさ」(尾崎真理子、初出)pp.676-696、「1980 年代以降の大江健三郎小説における自作リライトの手法」(時渝軒)pp.697- 712、書誌一覧pp.713-716、編集付記p.718、ブックデザイン・カバー原稿 p.719、奥付p.721
収録内容 河馬に嚙まれるpp.7-195 /河馬に嚙まれるpp.9-21 /「河馬の勇士」と愛らしいラベオpp.23-38/「浅間山荘」のトリックスター pp.39-59 /河馬の昇天 pp.61-75 /四万年前のタチアオイpp.77-92 /死に先だつ苦痛についてpp.93-146 /サンタクルスの「広島週間」pp.147-161 / 生の連鎖に働く河馬pp.163-195 //懐かしい年への手紙 pp.197-500 //キルプの軍団 pp.501-675
〈表〉ノーベル文学賞作家 新生のための祈り/理想を追い求めながら、しかし破壊的結末を迎える若者たち……戦後日本の精神史に自身の個人史を重ねながら再生への希求を祈りを込めて描く/〈革命運動・理想郷の建設〉 〈裏〉古井 個人の書く小説が最後のところでギリシャ悲劇に通じていくのであれば、それは小説にとって救いになるのではないかと思います。だからこそ、「小説」の行為は、もうこれが最後だと思っても、やはり「n+1」となって、「+1」が残ってしまう……。僕が大江さんの小説を読んでいていつも興味深いのは、その「+1」なんですよ。その都度、反復じゃない「+1」がどうしても出てくるでしょう? 大江  あなたが言われた「反復」という言葉は大切な言葉です。老年になってみると、ほとんど反復しているのだけれど、しかも「+1」をねがっている……あなたが言ってくださったことをねがっていた、と思います。——『文学の淵を渡る』(大江健三郎・古井由吉著 新潮社)より/講談社創業 110 周年記念企画
装幀 鈴木成一デザイン室
定価 5800円
備考 -

掲載されている作品
河馬に嚙まれる
初出文學界 1983年 11月 1日 37巻 11号 pp.10-22
河馬に噛まれる part 2
初出文學界 1984年 8月 1日 38巻 8号 pp.20-35
「浅間山荘」のトリックスター
初出へるめす 1984年 12月 3日 1巻 pp.55-73
河馬の昇天
初出へるめす 1985年 3月 4日 2巻 pp.57-68
四万年前のタチアオイ
初出へるめす 1985年 6月 3日 3巻 pp.34-47
死に先だつ苦痛について
初出文學界 1985年 9月 1日 39巻 9号 pp.20-72
サンタクルスの「広島週間」
初出へるめす 1985年 9月 3日 4巻 pp.62-74
生の連鎖に働く河馬
初出新潮 1985年 10月 1日 82巻 10号 pp.112-143
懐かしい年への手紙
初出懐かしい年への手紙 1987年 10月 12日 講談社 pp.9-471
キルプの宇宙 (1)1-13
初出へるめす 1987年 12月 3日 13巻 pp.65-84
キルプの宇宙 (2)14-26
初出へるめす 1988年 3月 3日 14巻 pp.106-123
キルプの宇宙 (3)27-45
初出へるめす 1988年 6月 3日 15巻 pp.57-77
キルプの宇宙 (4)46-65
初出へるめす 1988年 7月 20日 別巻 5 号 pp.74-95
キルプの宇宙 (5)66-82
初出へるめす 1988年 9月 5日 16巻 pp.58-75