『河馬に嚙まれる』〈文春文庫〉

『河馬に嚙まれる』〈文春文庫〉


書籍情報
書籍ID b433
著者名 大江健三郎
出版者 文藝春秋
出版年月日 1989(平成1)年2月10日
頁数、判型 総336頁、文庫判
構成 本扉、目次p.3、中扉、本文pp.7-320、「解説・多義性の河馬」(渡辺廣士)pp.321-331、初出 誌一覧・底本 p.332、奥付 p.333、奥付裏広告 pp.334-336
収録内容 河馬に嚙まれるpp.7-28 /「河馬の勇士」と愛らしいラベオpp.29-56 /「浅間山荘」のトリックスター pp.57-92 /河馬の昇天 pp.93-117 /四万年前のタチアオイ pp.119-146 /死に先だつ苦痛について pp.147-237 /サンタクルスの「広島週間」pp.239-263 /生の連鎖に働く河馬pp.265-320
〈表〉元「左派赤軍」の若者が河馬に嚙まれた—/奇想と哄笑のうちに「生」への励ましをこめた渾身の連作集 〈裏〉「浅間山荘」の銃撃戦と、雪深い森の若い死者たち。革命党派の課題をこえて、そこには戦後日本の精神史にきざまれた、もっとも悲劇的な惨たらしさがある。しかしユーモ アの地下水もにじみ出るほどの人間的な深みで受けとめたい。文学の仕事なのだから……/永く考えた後、手法のことなる架空の短篇をくみあわせて、出来事の全体に対置することにした。主題としては長篇にひとしく、同時代、あるいは同じ不幸を生きる自分の個人史も透けてみえる。
装幀 司修
定価 400円
備考 -

掲載されている作品
河馬に嚙まれる
初出文學界 1983年 11月 1日 37巻 11号 pp.10-22
河馬に噛まれる part 2
初出文學界 1984年 8月 1日 38巻 8号 pp.20-35
「浅間山荘」のトリックスター
初出へるめす 1984年 12月 3日 1巻 pp.55-73
河馬の昇天
初出へるめす 1985年 3月 4日 2巻 pp.57-68
四万年前のタチアオイ
初出へるめす 1985年 6月 3日 3巻 pp.34-47
死に先だつ苦痛について
初出文學界 1985年 9月 1日 39巻 9号 pp.20-72
サンタクルスの「広島週間」
初出へるめす 1985年 9月 3日 4巻 pp.62-74
生の連鎖に働く河馬
初出新潮 1985年 10月 1日 82巻 10号 pp.112-143