『大江健三郎小説8―『河馬に噛まれる』と後期短篇―』(全 10 巻)

『大江健三郎小説8―『河馬に噛まれる』と後期短篇―』(全 10 巻)


書籍情報
書籍ID b320
著者名 大江健三郎
出版者 新潮社
出版年月日 1997(平成9)年1月10日
頁数、判型 総574頁、A5判
構成 本扉、目次 pp.1-4、中扉、本文 pp.7-566、《初出と初収》pp.568-569、奥付 p.571
収録内容 身がわり山羊の反撃 pp.7-63 /揚げソーセージの食べ方 pp.65-82 /グルート島のレントゲン画法pp.83-105 /メヒコの大抜け穴 pp.107-145 /もうひとり和泉式部が生れた日 pp.147- 160 /その山羊を野にpp.161-183 /「罪のゆるし」のあお草 pp.185-221 /いかに木を殺すかpp.223-264 /河馬に噛まれるpp.265-278 /「河馬の勇士」と愛らしいラベオpp.279-295 /「浅間山荘」のトリックスターpp.297-318 /河馬の昇天pp.319-333 /四万年前のタチアオイpp.335-351 /死に先だつ苦痛についてpp.353-407 /生の連鎖に働く河馬pp.409-442 /火をめぐらす鳥pp.443-453 /「涙を流す人」の楡pp.455-466 /ベラックヮの十年pp.467-478 /マルゴ公妃のかくしつきスカートpp.479-495 /僕が本当に若かった頃 pp.497-535 /茱萸(ぐみ)の木の教え序 pp.537-566
〈表〉私の作家生活の後半にあるすべての短篇をここにおさめた。そこにはメキシコからアメリカ西海岸にいたる生活を反映したものや、あらためて四国での幼・少年時にたちかえっての作品がある。いくらかの時をおいて『新しい人よ眼ざめよ』をおぎなったものもある。それらのなかで中心のかたまりをなしているのは『河馬に噛まれる』にはじまる連作で、「連合赤軍」の事件に私がいかに揺り動かされたかを、いまあらためて考えるのである。それが時代と自分につけた傷から、終生よく恢復しえないのではないかと……
装幀 司修
定価 5000円
備考 -

掲載されている作品
身がわり山羊の反撃 (1)
初出群像 1980年 2月 1日 35巻 2号 pp.6-36
身がわり山羊の反撃 (2・最終回)
初出群像 1980年 3月 1日 35巻 3号 pp.96-127
河馬に嚙まれる
初出文學界 1983年 11月 1日 37巻 11号 pp.10-22
グルート島のレントゲン画法
初出新潮 1984年 1月 1日 81巻 1号 pp.130-151
揚げソーセージの食べ方
初出世界 1984年 1月 1日 458巻 pp.333-348
もうひとり和泉式部が生まれた日
初出海 1984年 5月 1日 16巻 5号 通巻 182 号 pp.36-48
メヒコの大抜け穴
初出文學界 1984年 5月 1日 38巻 5号 pp.18-55
その山羊を野に
初出新潮 1984年 8月 1日 81巻 8号 pp.94-116
河馬に噛まれる part 2
初出文學界 1984年 8月 1日 38巻 8号 pp.20-35
「罪のゆるし」のあお草
初出群像 1984年 9月 1日 39巻 9号 pp.6-44
いかに木を殺すか
初出新潮 1984年 11月 1日 81巻 11号 pp.124-163
「浅間山荘」のトリックスター
初出へるめす 1984年 12月 3日 1巻 pp.55-73
河馬の昇天
初出へるめす 1985年 3月 4日 2巻 pp.57-68
四万年前のタチアオイ
初出へるめす 1985年 6月 3日 3巻 pp.34-47
死に先だつ苦痛について
初出文學界 1985年 9月 1日 39巻 9号 pp.20-72
生の連鎖に働く河馬
初出新潮 1985年 10月 1日 82巻 10号 pp.112-143
ベラックヮの十年
初出新潮 1988年 5月 1日 85巻 5号 pp.68-77
火をめぐらす鳥
初出Switch 1991年 7月 20日 9巻 3号 通巻 50 号 pp.17-24
「涙を流す人」の楡
初出LITERARY switch 1991年 11月 20日 1巻 3号 pp.16-25
僕が本当に若かった頃
初出新潮 1992年 1月 1日 89巻 1号 pp.32-68
マルゴ公妃のかくしつきスカート
初出文學界 1992年 2月 1日 46巻 2号 pp.72-86
茱萸(ぐみ)の木の教え・序
初出群像 1992年 4月 1日 47巻 4号 pp.286-315