『大江健三郎全作品5 (第I期)』(全 6 巻)

『大江健三郎全作品5 (第I期)』(全 6 巻)


書籍情報
書籍ID b305
著者名 大江健三郎
出版者 新潮社
出版年月日 1967(昭和42)年2月25日
頁数、判型 総406頁、縦 200 横 125 粍
構成 本扉、口絵写真 1 丁、目次p.1、中扉、本文pp.5-379、「作家はどのように書くか?」(大江健三郎、初出)pp.381-398、《収録作品発表年月》p.400、奥付 p.401
収録内容 叫び声 pp.5-126 /日常生活の冒険 pp.127-379
〈表〉≪死と死後の虚無のイメージから逃れる》べく巨大な恐怖と闘う青年を描く『日常生活の冒険』と現実世界から拒まれた混血青年らの心情を抉る『叫び声』を収む。 〈裏〉≪全作品》完結のことば 大江健三郎/この《全作品》と刊行しはじめた時、僕の見た夢は、狂気にとりつかれた老作家たる自分が、通行人たちに、あなたは僕を理解してくれたことがありますか?と訊ねかけている光景でした。自分のすべての作品を読みかえすあいだ、僕は自分の手が、僕自身の熱くビクビク動く内部にふれたり、自分の耳が、僕自身の叫び声を聞いたりするのを体験しましたが、その内部が、はたして人間そのものの根元的な内部にどの程度の深みまで関わっているのか、その叫び声が、はたして社会に向ってどの程度の高さに響いてゆくのか、を考えると、悪夢はくりかえし僕に戻ってきました。しかし、結局僕はこの《全作品》に人間そのものの根につながる内部、見知らぬ他人の耳にコダマをひきおこす叫び声のいくつかをも発見して、作家としての新しい持続への勇気をえたことをかくそうとは思いません。
装幀 -
定価 480円
備考 -

掲載されている作品
叫び声
初出群像 1962年 11月 1日 17巻 11号 pp.6-125
日常生活の冒険 (1)
初出文學界 1963年 2月 1日 17巻 2号 pp.47-62
日常生活の冒険 (2)
初出文學界 1963年 3月 1日 17巻 3号 pp.198-216
日常生活の冒険 (3)
初出文學界 1963年 4月 1日 17巻 4号 pp.189-206
日常生活の冒険 (4)
初出文學界 1963年 5月 1日 17巻 5号 pp.190-207
日常生活の冒険 (5)
初出文學界 1963年 6月 1日 17巻 6号 pp.174-191
日常生活の冒険 (6)
初出文學界 1963年 7月 1日 17巻 7号 pp.159-175
日常生活の冒険 (7)
初出文學界 1963年 8月 1日 17巻 8号 pp.144-159
日常生活の冒険 (8)
初出文學界 1963年 9月 1日 17巻 9号 pp.190-202
日常生活の冒険 (9)
初出文學界 1963年 10月 1日 17巻 10号 pp.224-239
日常生活の冒険 (10)
初出文學界 1963年 11月 1日 17巻 11号 pp.185-201
日常生活の冒険 (11)
初出文學界 1963年 12月 1日 17巻 12号 pp.154-174
日常生活の冒険 (12)
初出文學界 1964年 1月 1日 18巻 1号 pp.159-176
日常生活の冒険 (13・完)
初出文學界 1964年 2月 1日 18巻 2号 pp.137-151
作家としてどのように書くか?
初出大江健三郎全作品5 1967年 2月 25日 新潮社 pp.381-398