
『みずから我が涙をぬぐいたまう日』
書籍情報
書籍ID | b117 |
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著者名 | 大江健三郎 |
出版者 | 講談社 |
出版年月日 | 1972(昭和47)年10月12日 |
頁数、判型 | 総266頁、B6判 |
構成 | 本扉、目次p.1、中扉、「二つの中篇をむすぶ作家のノート1)」(大江健三郎、初出)pp.5-8、本文 pp.9-260、奥付 p.261、奥付裏広告 pp.262-264 |
収録内容 | みずから我が涙をぬぐいたまう日 pp.9-137(「群像」昭 46.10) /月の男(ムーン・マン) pp.139-260(初出) |
帯 | <表>表題作に書下ろし作品「月の男(ムーン・マン)」を加え、二つの異なるスタイルと方法によって〈純粋天皇〉の主題を追求した大江健三郎の最新中篇二部作。 <裏>いま、なぜ小説を書くのか?―大江健三郎インタヴィユー/それは、過去と未来にひろがりをもつ、同時代史を書くためです。今度の中篇集で、癌か狂気してか死の床にある男が、子供のころ父親と加わった、天皇の名のもとの反乱を再現しようとする。また、月への打ち上げを恐怖して、宇宙船基地を逃げた男が、現人神(アラヒトガミ)に救われることを夢みる…… これらの、自由をおしつぶされる悲鳴と救済をもとめる叫び声を、時にはユーモラスにあ げている男たちが、僕にとっての「同時代」なのです。僕自身なのです。(1972.9.25) |
装幀 | 田村義也 |
定価 | 580円 |
備考 | 1)「『みずから我が涙をぬぐいたまう日』は《群像》に発表され、『月の男(ムーン・マン)』は、ここにはじめて発表される。そのうち鯨の擁護者にかかわる部分は、あらかじめ《新潮》(昭 46.11―森註) に発表された『死滅する鯨の代理人』を有機的に吸収して、ここに内包している。」とある。 |