『遅れてきた青年』
書籍情報
書籍ID | b108 |
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著者名 | 大江健三郎 |
出版者 | 新潮社 |
出版年月日 | 1962(昭和37)年1月25日 |
頁数、判型 | 総338頁、B6判 |
構成 | 本扉、中扉、本文pp.3-329、初出誌一覧 p.330、奥付 p.331、奥付裏広告 pp.332-336 |
収録内容 | 遅れてきた青年 pp.3-329 第一部 一九四五年夏、地方 pp.3-122 /第一章pp.5-22(「新潮」昭 35.9) /第二章pp.23-42(「新潮」昭 35.10) /第三章 pp.43-62(「新潮」昭 35.11) /第四章 pp.62-82(「新潮」昭 35.12) / 第五章 pp.83-102(「新潮」昭 36.1) /第六章 pp.103-122(「新潮」昭 36.2) //第二部 一九五 *年、東京 pp.123-329 /第一章 pp.125-132(「新潮」昭 36.3)pp.132-152(「新潮」昭 36.4) / 第二章pp.153-173(「新潮」昭 36.5) /第三章pp.173-193(「新潮」昭 36.6)pp.193-202(「新潮」昭 36.7) /第四章 pp.202-224(「新潮」昭 36.8) /第五章 pp.224-236(「新潮」昭 36.9)pp.236- 243(「新潮」昭 36.10) /第六章pp.243-263(「新潮」昭 36.11) /第七章pp.264-282(「新潮」昭36.12)pp.282-285(「新潮」昭 37.1) /第八章pp.286-301(「新潮」昭 37.1) /第九章pp.301-319 /第十章 pp.310-329(以上「新潮」昭 37.2) |
帯 | <表>多感な少年期に農村で終戦を迎えた著者が地方青年の野心という明治文学以来の関心に貴重な一石を投ずる 大江健三郎の長篇 新潮連載 1960-62 <裏>地方に生い育ち、日本の中心部と見える大都會の中に入って立身しようとする青年の欲望と矛盾。明治以來果てしなく扱われもて餘されてきたこのテーマを著者自身の體驗内から檢證しようという願い、そして戰爭とその餘燼のなかにある昂揚﨟態と、昂揚への試みが次々と空しくなる平和の時代とを、著者自身の少年期から青年期への成長もしくはその挫折として檢證しようという願いが、生々しいイメージの強引に暴れ廻るこの長篇に、ひそかな生命の持續を與える。過去にあった完成された《教養小説》のタイプは碎け散ってしまったが、これはいわば完成絓上の戰場からの報告であり、修羅場に兵士や下草の散亂する美しさだ。 |
装幀 | - |
定価 | 370円 |
備考 | - |