『死者の奢り』

『死者の奢り』


書籍情報
書籍ID b101
著者名 大江健三郎
出版者 文藝春秋新社
出版年月日 1958(昭和33)年3月10日
頁数、判型 総312頁、B6判
構成 本扉、口絵、目次 p.1、中扉、本文 pp.5-300、「後記」(大江健三郎、初出)pp.302-303、初出誌一覧 p.303、奥付 p.305、奥付裏広告 pp.306-308
収録内容 死者の奢りpp.5-54(「文学界」昭32.8) /偽證の時pp.55-108(「文学界」昭32.10) /飼育pp.109- 173(「文学界」昭 33.1) /鳩pp.175-219(「文学界」昭 33.3) /奇妙な仕事pp.221-243(「東京大学新聞」昭 32.5.22) /人間の羊 pp.245-273(「新潮」昭 33.2) /他人の足 pp.275-300(「新潮」昭 32.8)
<表>20 代作家文壇を占領するか?/芥川賞ライバル作品として文壇を騒がせた学生作家大江健三郎の新風をよぶ傑作 <裏>『死者の奢り』を推す/川端康成/「死者の奢り」と開高健氏の「裸の王様」の二つが残って、そのどちらかという時にも、私は「死者の奢り」を選んだ。/井上靖/私は「死者の奢り」に一票を投じた。本當の意味で小説の面白さというものは「死者の奢り」の方にあって、またその面白さの質や才能の質が上等ではないかと思ったからである。/舟橋聖一/要するに三島由紀夫の云う「頽廢とエネルギーの結合」は大江にも當てはまり、そしてこの程度の病的感覺をもつエネルギーこそ、やや飽和﨟態にある近代文學の頂點を更にもう一つ知的な頂點へ前進させるための推進力となることも、私はこの際、述べておきたい。/臼井吉見/生きている人間の、あいまいで不安定な存在感をかなり冷靜に描き出している。……これだけ自分の思想を自由に語れる小説技術を体得した新人の現われたことは注目に足るだろう。
装幀 福澤一郎
定価 250円
備考 -

掲載されている作品
奇妙な仕事
初出東京大学新聞 1957年 5月 22日 294巻 pp.10-11
死者の奢り
初出文學界 1957年 8月 1日 11巻 8号 pp.118-137
他人の足
初出新潮 1957年 8月 1日 54巻 8号 pp.204-215
偽証の時
初出文學界 1957年 10月 1日 11巻 10号 pp.52-71
飼育
初出文學界 1958年 1月 1日 12巻 1号 pp.27-51
人間の羊
初出新潮 1958年 2月 1日 55巻 2号 pp.180-193
初出文學界 1958年 3月 1日 12巻 3号 pp.93-109
後記
初出死者の奢り 1958年 3月 10日 文藝春秋 pp.302-303